三面大黒天





面大黒天は真ん中に大黒天、左右に弁財天、毘沙門天の合体神です。
伝教大師最澄が平安時代遣唐使として空海とともに中国に新しく仏教を学ぶ為に渡りました。その時代中国ではどの民家の家々や寺院の厨房には必ずこの三面大黒天が祀られているのを見、そして三面大黒天を深く信仰することにより、そのご利益が大きい事に驚き帰国の際この三面大黒天を持ちかえり、早々これを寺院の厨房に祀ったところそのご利益が現れました。
 
このご利益こそが日本に新しい仏教(密教)を布教した最澄が開祖「天台宗」の総本山『比叡山延暦寺』を建立出来た事でした。
当時この仏教界の天才と言われた最澄が「天台宗」の開祖となり得たのも希類なる才能の持ち主であったが、それ以上にこの三面大黒天の『力』のご利益が大きかったと言われ、今でも三面大黒天は延暦寺の東塔大黒堂に祀られています。
 
三面大黒天が一般に知れ渡ったのは、天下統一を果たした武将「豊臣秀吉」が常に守り本尊としてこの三面大黒天を身に付ることにより、そのご利益で天下統一を果せたことでした。
その後、江戸時代後期にベストセラーになった「絵本太閤記」の影響で当時は秀吉ブームが巻き起こりました。社会の一番末端から出世して天下を取った秀吉の姿に江戸の庶民たちは自らの姿を重ね合わせたのでしょう。
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